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【メッキ技能士直伝】部分的にめっきを処理したい時に利用されるマスキング方法を詳しくご説明

更新日:1月5日

部分的にめっきを行いたい場合や、機能的にめっき処理を分けたいなどの理由で部分めっき処理が必要な場合があります。

部分的なめっき処理であったり、めっきの処理を分ける事はマスキングを行う事で可能です。


マスキングとは「覆い隠す」と言う意味で、めっき不必要部を覆い隠す意味となります。

マスキングの方法にはいくつか方法がありますのでご紹介します。



■INDEX■



マスキングの目的


マスキングの目的は使われる用途によって色々あります。 例えば、製品の一部が寸法交差に仕上がっており、仕上がっている部分にめっきを処理してしまうと交差から外れてしまう場合。摺動部は機能性の硬質クロムめっきが必要で、その他の部分は無電解ニッケルめっきが必要など部分的なめっき分けが必要な場合など色々な場合が考えられます。


マスキングの方法ですが、めっきのやり方や製品の形状、数量などによってマスキングの方法を変えて行いますが、やり方や材料はメーカー各社異なります。

代表的なマスキング方法をご紹介させて頂きます。



貼るタイプのマスキング



めっき処理のマスキング方法として一番利用されているのが貼るタイプのマスキングになります。マスキングテープの種類として紙・布・ゴム・プラスチックや鉛・アルミニウムのような金属のテープまで数多く市販されています。裏に粘着性のあるものがほとんどです。


もっとも簡単で手軽に利用されているものにビニールテープがあります。ビニールテープは酸性・アルカリ性のどちらにも使用できますが、加温タイプのめっき液では長時間浸漬していると、粘着力が弱くなって剥がれたりするため簡易的なマスキングとして利用されます。



塗るタイプのマスキング



エポキシ樹脂やウレタン樹脂などの合成樹脂塗料は耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性にすぐれ

てたマスキング材料です。

使用方法は被めっき面を残して筆などで塗布する簡単なものですが、塗膜にピンホールができないように厚く塗る必要があります。厚く塗るには1回塗布してから少なくとも30分くらい空気乾燥し、指触できるようになったら2回目を塗布するというようにくり返し塗布する必要があります。 テープが貼れない製品や、マスキング面が広い製品などに利用されていますが、人が1つ1つマスキング材を塗っていく必要があるため、コスト高のマスキング方法になります。


めっき加工後マスキングを除去する方法もいろいろあり、物理的に引き剥がす方法や、溶剤で溶解させる方法、加温したアルカリ液に浸セキし圧縮空気を吹きつけて除去する方法などあります。

マスキングの選定条件として塗布後脱脂液に数時間浸漬、またはめっき液に数時間以上浸漬し、素地金属に影響がないか確認を行い利用する場合などもあります。

差し込むタイプのマスキング

差し込むタイプのマスキングとはシリコンゴムやEPDM(エチレンプロピレンゴム)や塩ビなどの線やネジなどを利用し、穴やネジ部に差し込んだり、ボルトやパイプなどにかぶせたりして非めっき部を保護し、不必要部のめっき処理を防止します。


マスキング材料をリユースできるため、環境に優しい方法になります。 また、同じ形状の製品が大量にある場合に有効で、作業者による品質的な差が出にくい方法です。



マスキングの方法(その他のマスキング)

その他のマスキング方法として塩化ビニールなどの絶縁塗料を塗布し、乾燥硬化させる方法や、めっき必要部だけをめっき液に接触させてめっきする方法、レジスト印刷によるマスキング方法などがあります。



まとめ

めっき不要のマスキングには種々の材料、方法がありますが、それを選択する前提条件として以下のような項目があります。

  • 前処理、めっき液に溶解しない

  • 温度の変化に耐えうるもの

  • 密着に優れめっき後に除去が可能なもの

  • 価格的に現実的なもの

一つのマスキング方法で全て対応できるわけではありません。 めっきメーカーでマスキング対応を行わないメーカーもあります。

そのくらいマスキング工程は作業者のスキルが反映されやすい工程です。


株式会社コネクションではマスキング対応も行っております。



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【著者のプロフィール】

1996年、福井工業大学附属福井高等学校を卒業後、地元のメッキ専門業者に入社、製造部門を4年経験後に技術部門へ異動になり、携帯電話の部品へのメッキ処理の試作から量産立ち上げに携わる。

30歳を目前に転職し別のメッキ専門業者に首席研究員して入社。メッキ処理の新規開発や量産化、生産ラインの管理、ISO9001管理責任者などを担当。




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