
金メッキ
金メッキは、装飾品から電子部品まで幅広く利用されている重要な表面処理技術です。
本記事では「金メッキとは何か」「純金メッキと硬質金メッキの違い」「用途や特徴」「変色や剥がれといった不具合の原因と対策」について詳しく解説します。
さらに、当社の金メッキ加工サービスについてもご紹介いたします。
金めっきとは
金の性質
金(Au)は原子番号79の貴金属で、装飾性の高さだけでなく、耐食性・電気伝導性・熱伝導性に優れています。酸やアルカリに侵されにくく、非常に安定した金属です。その一方で柔らかいため、工業用途では他の金属と合金化して使われることもあります。
金メッキの概要
金メッキとは、製品の表面に金の薄膜をコーティングする表面処理方法です。
全体を金で作るとコストが膨大になりますが、金メッキであれば表面だけに金の特性を持たせ、経済性と機能性を両立できます。
金メッキの方法には以下があります。
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電解金メッキ:電気を用いて金属表面に析出させる方法(最も一般的)
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無電解金メッキ:電流を使わず化学反応によって析出させる方法(均一性に優れる)
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金張り:厚い金箔を圧着させる方法(メッキとは別技術)
金メッキの特徴
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耐食性:錆びにくく、長期間安定した表面を維持できる
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電気伝導性:銀に次いで導電性が高く、電子部品に最適
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熱伝導性:熱を効率よく伝える
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装飾性:美しい黄金色を持つ
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硬度:柔らかいため摩耗に弱いが、「硬質金メッキ」で補える
金めっきの種類
純金メッキ(24kメッキ)
純度の高い金を使用するため、美しい色合いと優れた導電性を持ちます。装飾品や電子部品に利用されますが、柔らかいため耐摩耗性には劣ります。
硬質金メッキ
金にニッケルなどを添加して硬度を高めたメッキです。摺動部やコネクタなど、摩耗が想定される工業用途で広く利用されています。
金めっきの用途
装飾用途
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アクセサリー(指輪・ネックレス・時計など)
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美術品や仏具(例:東大寺の大仏の金メッキ)
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高級家具や装飾部品
見た目の美しさに加え、耐食性により製品の耐久性も高めます。
工業用途
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プリント基板(導電性と耐食性)
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コネクタや端子(接触抵抗を低減)
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医療機器や精密機械部品(耐食性・安定性)
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航空宇宙分野の部品
金めっきの不具合と対策
金メッキの変色
金そのものは安定していますが、以下の原因で変色することがあります。
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空気中の硫化水素による黒ずみ
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皮脂や汗との反応
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高温多湿や紫外線
対策:使用後に柔らかい布で拭く、密封して保管する、直射日光や高湿度を避ける。
金メッキの剥がれ
原因は以下のとおりです。
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素材表面の油脂や酸化物が残ったまま処理した場合
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長期間使用や摩耗による劣化
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硬いものでの研磨
対策:前処理(脱脂・酸洗)を徹底すること。剥がれた場合は専門業者での再メッキが必要です。
金めっきの加工方法と膜厚
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電解解メッキ:装飾用途や一般部品に多い
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無電解メッキ:微細部品や均一性が必要な部品に適用
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膜厚:当社実績では純金メッキ最大10μmまで対応可能
当社の金めっきの加工対応
金メッキは、装飾性と機能性を兼ね備えた優れた表面処理技術です。用途に応じて「純金メッキ」「硬質金メッキ」を使い分けることで、美観と性能を両立できます。
株式会社コネクションでは以下のような金メッキサービスを提供しています。
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対応素材:アルミ、鉄、チタン、樹脂など幅広く対応
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メッキ種類:純金メッキ(24k)、硬質金メッキ
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加工実績:最大膜厚10μmまで処理可能
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対応体制:小ロット・試作から量産まで対応









