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【メッキ技能士直伝】知っていますか?金めっき以外のめっき処理で金色にする方法がある事を。

更新日:6月4日

知っていますか?金色のめっきと言えば金めっきをイメージされると思いますが、見た目を金色にしたいのであれば金めっき以外にも金色にする事ができる事を。



金と言えば、限りある資産、価値は普遍、インフレに強いなど資産的な魅力もありますが、金色と言う色に魅力を感じる部分もあると思います。


金めっきを検討されている理由

  1. 金めっきの電気的な特性

  2. 金めっきの耐食性

  3. 金めっきのボンディング性

  4. 金めっきの外観


金の最終用途の70%が装飾目的であると言われる集計からも分かるように、金色の見た目を求められる場合があります。

そのような時に埋蔵量の残り少ない金を使用しなくても金色を表現する事が可能です。

弊社でご用意している金色のめっき処理、真鍮めっき、チタンコート、クロメート処理など金めっき以外の金色のめっきもご用意致しております。これらのめっきを少し詳しくご紹介します。


真鍮めっきの特徴

真鍮めっきは銅と亜鉛の合金めっきで黄銅めっきとも呼ばれています。 金めっきに近い外観のため、古くから金の代替めっきとして主に装飾目的に利用されてきました。現在では工業用途としての利用も増え、ゴムとの接着性が良いことからゴムを金属に接着させる目的や耐食用、摩耗防止用として利用されています。


装飾目的の場合、真鍮めっきは変色しやすいことから、変色防止の目的ににクリアー塗装などを施すことがあります。


チタンコートの特徴

チタンコートは非常に硬くビッカース硬度でHV2000程度と硬質クロムめっきの2倍の硬さを持つ表面処理です。

外観の色合いは真鍮よりも少し赤い金色で、耐摩耗性に優れているため、使用している際に摩耗するような部品に広く利用頂いております。

チタンコートのメリットでもありデメリットでもある部分は膜厚が薄く、厚膜での対応ができない事がデメリットです。


クロメート処理の特徴

クロメート処理は亜鉛めっきの防錆処理として利用されています。 亜鉛めっきは鉄に対して極めて効果的な防錆めっきですが、亜鉛自体は両性金属で、大気中では塩基性炭酸亜鉛などの白サビが発生し腐食してしまいます。

その亜鉛めっきを長期維持させる目的で亜鉛めっきの表面にクロメート処理を施し耐食性を維持する目的で利用されます。


クロメート処理ににはユニクロ、クロメート、黒クロメートなど複数種類があります。このクロメート処理の種類によって耐食性はもちろんですが、外観の色も異なります。

ユニクロであれば青白い外観に、クロメートであれば虹色がかった金色に、黒クロメートは黒色の外観となります。


まとめ

金色のめっきと言えば金めっきをイメージされると思いますが、見た目を金色にしたいのであれば金めっき以外にも方法があります。 電気的な特性、耐食性、ボンディング性など金めっきの持つ特性が必要であれば金めっきを選定頂く必要がありますが、色目を金色にしたい目的であれば金めっき以外の真鍮めっき、チタンコート、クロメート処理などご使用の用途によって選択する事が可能です。 金の埋蔵量には制限がある事から、意匠性の目的であれば金以外の処理を積極的に選択頂きいご利用頂ければと思います。



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【著者のプロフィール】

1996年、福井工業大学附属福井高等学校を卒業後、地元のメッキ専門業者に入社、 製造部門を4年経験後に技術部門へ異動になり、携帯電話の部品へのメッキ処理の試作から量産立ち上げに携わる。

30歳を目前に転職し別のメッキ専門業者に首席研究員して入社。 メッキ処理の新規開発や量産化、生産ラインの管理、ISO9001管理責任者などを担当。




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