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【メッキ技能士直伝】導電性素材を手軽に!メッキで実現する方法

更新日:6月30日

メッキする際の表面の皮膜にはさまざまな性質があります。

したがって、メッキを行うことにより、素材にその性質を付与することができます。

金メッキや銀メッキ、銅メッキなどに代表される導電性の付与も、その典型的な例です。

導電性とは電気を通す性質で、この性質があることにより、電子部品などへの適用が可能となります。

本記事では、素材に導電性を付与するための技術としてのメッキをご紹介します。

また、その際の注意点やお勧めのメッキ法などもご紹介します。

素材への導電性の付与をご検討中の方は是非ご一読いただき、メッキによる方法を検討していただけますと幸いです。


■INDEX■


 1.1. メッキとは

 1.2. メッキにより付与できる性質

 2.1. 導電性とは

 2.2. メッキで導電性を付与するメリット

 2.3. メッキで導電性を付与する用途例

 3.1. 金メッキ

 3.2. 銀メッキ

 3.3. 銅メッキ

 3.4. その他のメッキ

 5.1. まとめ

 5.2. 専門家へのお問い合わせや相談


 

1. メッキという表面処理

1.1. メッキとは

素材の表面に別の材質の皮膜を付着させる技術のことを表面処理といいます。

表面処理にはメッキ、化成処理などさまざまありますが、中でもメッキは世界でも日本でも、古くからとてもよく活用されている技術です。

メッキとは、素材に金属の皮膜を付着させる表面処理で、電気メッキ、無電解メッキ、溶融メッキなどの方法があります。

なぜわざわざ金属の皮膜を素材表面に付着させる必要があるのか?という疑問が出るかもしれませんが、このことがメッキを行う目的に直結します。

多くの場合、工業製品の素材に用いる材料は、軽量で高強度でかつ安価な素材(アルミニウムや鉄など)を選びます。

素材に選んだ材質の性質が、即座に素材に適した性質を全て満たしていればよいのですが、そうでない場合もあります。

そのような場合でも、表面の性質を別の金属で補えればそれで事足りる場合も多く、メッキという技術が生かされることになります。

もちろん、表面だけを皮膜の金属で覆ったほうが、断面全てをその金属にするよりも軽量で安価なことが多く、それは即ち製品のコストダウンにも繋がります。


1.2. メッキにより付与できる性質

メッキによって付与する表面の性質は、いくつかあります。

最も典型的なメッキの目的は、耐食性です。

耐食性とは、腐食しない性質です。

せっかく強度も高い素材でも、外でむき出しになっていて、環境によって腐食してしまい、朽ち果ててしまう状態の物を見かけることもあります。

このような状態になると、金属は本来の強度も持つことができません。

素材の腐食は外気に触れる外側から起こることが多く、外側を腐食しにくい状態にすることで、素材を守ることができるのです。

また、硬度もメッキの目的となることが多いです。

工業製品は、素材と素材が接触する部品も多いです。

そのような箇所は特に、素材同士がぶつかったり擦れたりして、その部品が凹んだり目減りしてしまっては困ります。

表面だけでも硬度を高くしておけば、このような事態を防ぐことができるのです。

メッキの目的は、耐食性と硬度の付与というパターンが多いですが、他にも導電性、熱伝導性、磁性や非磁性などの機能性を付与することもできます。

また、製品の見た目の美しさを良くする、装飾性もメッキの大きな目的となるうちの一つです。



2. 導電性を付与できるメッキ

2.1. 導電性とは

本記事では、メッキによる機能性の付与の中でも導電性の付与について詳しく解説してゆきます。

導電性とは、電気を通しやすくする性質です。

電気の性質には、オームの法則が深く関与しますが、その際に登場する電気抵抗が導電性にも大きく関係します。

電気抵抗が小さい物質は電気を通しやすく、流れる電流が大きくなります。

いかに電気を流しやすいか(つまり電気抵抗が小さいか)を表す性質を導電性といいます。

メッキの場合、表面だけでも電気抵抗を小さい金属で覆っておけば、その部分は電気を通しやすくしてくれることになります。

逆に、電気抵抗が大きい物質は電気を通しにくく、流れる電流が少なくなります。

電気を流しにくい性質のことを絶縁性といいます。

本件の主題とは離れますが、昨今の技術でしばしば使用される半導体と言われる物質は、特定の性質の電気のみを流すような物質のことを表します。


2.2. メッキで導電性を付与するメリット

一般に、導電率が高い物質としてよく知られているのは、金や銀、銅といった金属です。

電気を通す導線に銅を用いることもよくある適用例です。

しかし、全ての金属部品を電気的性質だけで金銀銅のような素材にしてしまうと、とてもコストが掛かってしまいます。

昨今、銅線などが盗まれるニュースもよく見ますが、そういった風潮も助長してしまうかもしれません。

表面のみ電気を通せば良い部材に関しては、金や銀や銅を表面に付着すれば良く、それらのメッキを行うことがコスト面からも圧倒的に優位です。

電気を通したい部品においても、例えば素材をアルミにしておいて、金や銀や銅のメッキを行うことは、強くお勧めされる方法です。

さらに、接続端子やソケットなどをメッキする場合、そのような箇所は接続部同士の接触箇所となるため、耐摩耗性や硬度などの調整も可能となります。

なお、メッキの目的として接触部の導電性を良くすることを特に低接触抵抗ということもあります。


2.3. メッキで導電性を付与する用途例

メッキによって導電性を付与する適用例としては、コンピュータやスマートフォンなどの基板が挙げられます。

このような基板に対しては、はんだ付け性やワイヤボンディング性といった回路の構成のしやすさも問題になりますが、可能な方法はメッキでは豊富です。

また、コネクタ部分にもメッキの技術がしばしば使われます。

いわゆる低接触抵抗の目的です。

そういった場合、メッキの厚さなどを調整することで、接触抵抗を調整することも可能です。

前述の通り、このような部分は摺動部といって他の部品と接触して動くことがある部分なので、摩耗しないような硬度の高いメッキを行うことも必要となります。



3. 導電性を付与できるメッキの種類

3.1. 金メッキ

導電性を付与できるメッキとして代表的なものは金メッキ、銀メッキ、銅メッキです。

金という物質は、言わずと知れた金色をした見た目の美しい美しい金属です。

そのため、装飾目的で金メッキを行うことも少なくなく、身の回りの時計や宝飾品に使用されている場合もあります。

導電性についても金は銀に次いで優れており、金メッキを行うことで素材に導電性を付与することができます。

はんだ付け性やワイヤボンディング性に優れており、回路基板に用いられることも多いです。

また、電気コネクタ部分へのメッキに金メッキを行うことも少なくありません。

映像機器や音響機器などのコネクタ部分で金色に光っている物を見かけることがありますが、それが金メッキの事例の一つです。


3.2. 銀メッキ

銀メッキは導電性を最も良くしてくれるメッキです。

銀は電気を非常に通しやすい物質で、その導電性は金より高いです。

また、熱伝導性にも非常に優れています。

耐食性も高く、屋外で用いる機器などに銀メッキを用いる事例も少なくありません。

もちろん、光沢のある美しい見た目から、装飾用途で用いられることもあります。


3.3. 銅メッキ

銅メッキも導電性目的で用いられるメッキです。

銅線などで用いられる通り、銅もとても電気抵抗が小さく、導電性が高いです。

その特徴から、回路基板に用いられることがあります。

特に銅メッキは無電解メッキという方法が可能で、金属以外のプラスチックやセラミックスにメッキを行うことができます。

この方法を用いると、セラミックス基板などへの適用も可能となります。

なお、銅メッキは他にも熱伝導性、他のメッキの下地メッキ、浸炭防止目的など、独特の役割で用いられることも多いです。

また、見た目の美しさから、装飾用途での適用もあります。


3.4. その他のメッキ

他にも導電性目的で行われるメッキはあります。

例えば、ニッケルメッキやスズメッキなども導電性が高いメッキです。

また、低接触抵抗のメッキなら、ロジウムメッキなども用いられることがあります。

金メッキ以下これらのメッキは、基本的には膜厚を調整しやすい電気メッキで行いますが、銅メッキやニッケルメッキなど一部は無電解メッキで行うこともできます。



4. メッキする際の注意点

導電性の高いメッキとしていくつかご紹介しました。

これらのメッキの中には、保存状態によって酸化・硫化などの変色や劣化が起きてしまうものもあります。

特に銀メッキなどは空気中に触れているだけでも酸化して黒くなってしまいます。

したがって、メッキの際には変色防止剤を使用する必要があります。

また、段ボールなどにむき出しで入れておくと、段ボールのアウトガスにより硫化してしまう現象もあります。

使用しないで保存しておくときは、ビニールなどで保護しておくことをおすすめします。



5. まとめとお問い合わせ

5.1. まとめ

素材に導電性を付与するメッキについてご紹介してきました。

以下はそのまとめです。

・メッキには耐食性、硬度などさまざまな目的があるが、導電性を目的とする場合もある。

・導電性とは電気を通しやすい性質で、電気抵抗が小さい物質ほど導電性が高い。

・導電性が高い物質は高価なものが多く、導電性をメッキによって付与するほうが経済的である。

・メッキによる導電性付与の事例として、回路基板やコネクタなどがある。

・コネクタなどの摺動部は、耐摩耗性も十分に保ったメッキである必要がある。

・導電性を付与するメッキには、金メッキ、銀メッキ、銅メッキ等がある。

・メッキした際は酸化や硫化に注意が必要である。


5.2. 専門家へのお問い合わせや相談

メッキによる導電性の付与は、株式会社コネクションにお任せください。

金メッキ、銀メッキ、銅メッキ他、さまざまなメッキに対応しております。

例えば金メッキにおいては、アルミニウム、鉄系、チタン、樹脂材料などに対応可能です。

その他の素材についてもご相談ください。

純度が5種類(24K、22K、18K、14K、10K)あり、純金と呼ばれるものは24Kとなりますが、純金めっきは最大10μmまで処理実績がございます。

また、銀メッキについては最大膜厚15μmまで処理実績がございます。

無電解メッキについても取り扱っておりますので、ご相談ください。


金メッキ、銀メッキ、銅メッキの事なら株式会社コネクションへご相談ください。

ご質問やご相談は無料です。


無料でご相談 直通電話 090−6819−5609


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【著者のプロフィール】

代表取締役

1996年、福井工業大学附属福井高等学校を卒業後、地元のメッキ専門業者に入社、製造部門を4年経験後に技術部門へ異動になり、携帯電話の部品へのメッキ処理の試作から量産立ち上げに携わる。

30歳を目前に転職し別のメッキ専門業者に首席研究員して入社。メッキ処理の新規開発や量産化、生産ラインの管理、ISO9001管理責任者などを担当。





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