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第2節 メッキの前処理(脱脂~酸活性)



【脱脂工程】

脱脂工程とは、金属の表面についている油や油性の汚れを落とす目的行う工程です。

これには溶剤脱脂、アルカリ脱脂、電解脱脂の方法が主として用いられています。

不完全な脱脂ではメッキの密着不良や、外観不良が発生するので、脱脂不足の無いように洗浄する必要があります。


(1)溶剤脱脂(予備脱脂)

溶剤脱脂とは、有機溶剤(トリクロロエタン、トリクロロエチレンなど)を使用し、製品に付着している油脂類の汚れを溶解して除去する方法です。

溶剤脱脂は、グリス、機械加工油、多量に付着している油脂等の除去に適しています。

汚れは溶剤により薄められますが、完全な脱脂ではないため、予備洗浄として使われています。


(2)アルカリ脱脂(煮沸脱脂)

アルカリ脱脂は、製品に付着している油(切削油、プレス油など)を除去する方法です。

アルカリ脱脂は、アルカリとけん化性油脂が結合することにより水溶性の石鹸ができます。このけん化作用によって脱脂する方法がアルカリ脱脂です。

アルカリ脱脂浴は、通常無機成分として水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水酸ナトリウム、オルトやメタ珪酸ナトリウム、りん酸ナトリウムなどのアルカリ化合物に、少量の界面活性剤を添加し使用されています。

水酸化ナトリウムはかなり強い塩基性を示し、けん化作用は強いのですが、銅、亜鉛、アルミニウムやこれらの合金素地を侵す可能性があるため使用できませんので、その他のアルカリ性の物質を使用します。


(3)電解脱脂

電解脱脂は製品を陰極または陽極としては電流を通じ、金属表面を洗浄する方法で、電解液は一般にアルカリ化合物を主体としています。

電解により発生するガスによって表面撹拌、陰極還元、陽極酸化がその主な作用です。

この方法は微量の汚れをとるのに迅速で、確実であるので最終仕上げ脱脂として使用されています。


陰極電解脱脂のメリット

  • 金属面から発生する水素ガスにより付着している汚れを物理的に落とす。

  • 金属表面の活性化を計ることができる。

  • 表面の酸化物除去が可能である。


陰極電解脱脂のデメリット

  • 鉄鋼素地では水素ぜい性を起こす。

  • 液中に不純物として存在する金属イオンが電着し、メッキ表面の異物付着の原因となる。


陽極電解脱脂のメリット 

  • 金属面から発生する酸素により、表面の汚れを電解酸化して分解する。

  • 水素ぜい性を起こさない。

  • 素地溶解の効果でスマットの除去に適している。


陽極電解脱脂のデメリット

  • 不導体皮膜や酸化皮膜を生成する。


現在では陰極処理、陽極処理の短所を補う意味で、陰極処理後、陽極処理を行なう交互法やPR電源を使用する方法が使われております。


酸洗い

めっき前の製品にはサビが発生していたり、加工の際に生じた黒皮やスケールと呼ばれる酸化皮膜で覆われています。

このような状態でめっきを施すと密着不良の原因となるので、これを除去するために主として化学的に硫酸や塩酸を使用して除去する必要があります。


これらの酸類はエッチング処理にも使用されています。

エッチングとは冷間加工などによって生じた金属材料表面の加工変質層を除去し、歪みのない金属結晶面を露呈させメッキと素材の密着性を向上させるために行う工程です。


(1)鉄鋼の酸洗い

a)硫酸による酸洗い

酸浸漬に最も多く使われる酸で、室温及び加温して使われます。

通常10~20%(重量%)の濃度で使用します。


b)塩酸による酸洗い

塩酸は硫酸に次いで多く使われています。

常温で硫酸より早くサビ取りができますが、塩化水素ガスを発生し臭気や腐食性が強いので排気が必要。

通常は10~30%(重量%)の濃度で使用。


(2)銅および銅合金の酸洗い

銅及び銅合金のスケールは鉄鋼上のスケールと比べ、非常に強固で除去が難しく、古くからキリンス処理と呼ばれる方法が多く用いられております。

キリンス処理というのは硫酸、硝酸、塩酸の混合液中に銅系製品を浸潰し、表面の酸化膜の除去を行なう方法です。








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