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【メッキ技能士直伝】電気めっき及び関連処理用語 JIS H0400。株式会社コネクション

更新日:2023年8月30日

JIS H0400 電気メッキ及び関連処理において用いられるめっき処理の用語を説明



用語の分類(電気めっき及び関連処理用語は、次の8部門に分類する。)

a. 一般

b. 処理剤及び設備器具

c. 研磨及び前処理

d. めっき処理

e. 後処理

f. 関連表面処理

g. 排水処理

h. 試験及び検査


用語及び定義

用語及び定義は次のとおりとする。

​備考 2つ以上の用語を並べてある場合は、その順位に従って使用する。

番号

用語

定義

4001

電気めっき

金属または非金属表面に金属を電気化学的に析出させた皮膜

4002

防食めっき

製品に耐食性を付与するために行うめっき

4003

装飾めっき

製品に美観を付与するために行うめっき

4004

機能めっき

めっき皮膜そのものの特性を利用するために行うめっき

4005

複合めっき

繊維状、粒子状などの分散相を持つ複合材料の電気めっき

4006

合金めっき

2種類またはそれ以上の金属及び金属と非金属の合金の電気めっき

4007

多層めっき

2層またはそれ以上の金属を析出した電気めっき

4008

銅めっき

銅イオンまたは銅錯イオンを含む電解液に直接若しくはパルス電流を流して、陰極上に金属銅を析出させる処理

4009

黄銅めっき

銅イオン、亜鉛イオンまたはそれらの錯イオンを含む電解質に直流またはパルス電流を流して、陰極上に銅と亜鉛の合金を析出させる処理

参考 銅ー亜鉛の合金めっきで、真鍮めっきともいう

4010

ニッケルめっき

ニッケルイオンを含む電解質に直流またはパルス電流を流して、陰極上に金属ニッケルを析出させる処理

4011

亜鉛めっき

亜鉛イオンや亜鉛錯イオンを含む電解質に直流またはパルス電流を流して、陰極上に金属亜鉛を析出させる処理

4012

亜鉛合金めっき

亜鉛めっき液に、他の金属イオンまたは錯イオンを添加して通電し、陰極上に亜鉛と添加金属の合金を析出させる処理

4013

すずめっき

すずイオンやすず錯イオンを含む電解質に直流またはパルス電流を流して、陰極上に金属すずを析出させる処理

4014

すず合金めっき

すずめっき液に他の金属イオンまたは錯イオンを添加して通電し、陰極上にすずと添加金属を析出させる処理

4015

金めっき

金イオンや金錯イオンを含む電解質に直流またはパルス電流を流して、陰極上に金属金を析出させる処理。

参考 金含有率が99.9%以上の電気めっき

4016

金合金めっき

金めっき液に他の金属イオンを添加して通電し、陰極上に金属金と添加金属を析出させる処理。

参考 金含有率が58.5%以上99.9%未満の電気めっき

4017

銀めっき

銀イオンや銀錯イオンを含む電解質に直流またはパルス電流を流して陰極上に金属銀を析出させる処理。

4018

装飾用クロムめっき

製品の美観のために仕上げめっきとして行われるクロムめっき。

4019

工業用クロムめっき

硬質クロムめっき

主として耐摩耗性を付与する目的で施した比較的厚いクロムめっき。

4020

マイクロポーラス

クロムめっき

微細な穴が均一に分布したクロムめっき。

4021

マイクロクラック

クロムめっき

微細な割れが均一に分布されるように施すクロムめっき

4022

ポーラスクロム

めっき

あらかじめ表面を粗にしてクロムめっきをするか、またはめっき後その表面をエッチングによって多孔性とし、油の保持性を与えるクロムめっき。

4023

微小不連続

微細な割れまたは微小な孔

4024

多孔率

ポーラスクロムめっき面の任意の面積内において、割れまたは孔の占める面積の割合を百分率で表したもの。

4025

静止めっき法

品物を個々に陰極に取り付けてめっきする方法

4026

バレルめっき法

回転容器中で行う電気めっき法

4027

ワンラック式

樹脂上にめっきをするとき、前処理とめっき工程間で引っ掛けを変えない方式

4028

変調電流めっき法

陰極電流密度を周期的に変えて行うめっき方法

参考 変調電流めっき法には、断続めっき法、不完全整流法、PR法などがある。また、サイクル数は通常数分を超えず、交流と直流とを重ね合わせる場合ははるかに少ない。

4029

断続めっき法

直流電流を周期的に中断させたり減少させて行うめっき方法

4030

パルスめっき法

パルス波形の電流を用いて行うめっき方法

4031

重量電流めっき法

重量めっき法

直流電流にサージ、リブル、パルス、交流などの脈流を重量させ、周期的に電流を調整しながら行うめっき方法

4032

PRめっき

PR法

電流の方向を周期的に変えて行うめっき方法


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【著者のプロフィール】

1996年、福井工業大学附属福井高等学校を卒業後、地元のメッキ専門業者に入社、 製造部門を4年経験後に技術部門へ異動になり、携帯電話の部品へのメッキ処理の試作から量産立ち上げに携わる。

30歳を目前に転職し別のメッキ専門業者に首席研究員して入社。 メッキ処理の新規開発や量産化、生産ラインの管理、ISO9001管理責任者などを担当。




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