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【メッキ技能士直伝】ニッケルメッキの基礎知識とメリットを解説します。

更新日:4 日前

ニッケルメッキは耐食性や美観向上に寄与します。この記事では、ニッケルメッキの基本知識とそのメリットを解説します。


ニッケルメッキは耐食性や耐摩耗性に優れ、金属製品の表面を保護し、外観を向上させるために広く利用されています。自動車産業では部品の耐久性向上に、電子機器では腐食防止に貢献。その他、装飾品や工業製品にも採用。高品質な表面仕上げを提供し、産業分野全体で品質向上に寄与する重要な表面処理技術です。


本記事では広く利用されているニッケルメッキの基礎知識とメリットなどをご紹介します。


■INDEX■


 

1.ニッケルメッキの基礎知識

1.1 ニッケルメッキのプロセス

ニッケルメッキはニッケルの皮膜を形成するプロセスで、金属製品の耐食性や耐摩耗性を向上させます。


工程として、まず被メッキ物を脱脂洗浄・酸洗浄し、表面を清潔に整えます。

次に、活性化処理が行われ、その後、酸性のニッケルめっき液中で電流を通してメッキが施されます。最終的に、被メッキ物を洗浄し乾燥して終了です。


ひとつひとつ簡単にご説明させて頂きます。


【脱脂洗浄】

脱脂洗浄とは、被メッキ製品の表面についている油や油性の汚れを落とす目的行う工程です。脱脂洗浄方法としては、溶剤脱脂、アルカリ脱脂、電解脱脂などの方法が用いられています。

不完全な脱脂ではメッキの密着不良や、外観不良が発生するので、脱脂不足の無いように洗浄する必要があります。


【酸洗浄】

酸洗浄とは、製品の表面にサビが発生していたり、加工の際に生じた黒皮やスケールと呼ばれる酸化皮膜が生成されています。

サビ、黒皮・スケールなど生成されている状態でメッキ処理を行いますと、密着不良の原因となるので、これを除去するために化学的に除去する必要があります。


化学的な方法で除去出来ない場合には、研削や研磨などの物理的に除去後に酸洗浄を行う必要があります。


【活性化】

活性化処理は、前処理を行っている中で新たに生成された薄い酸化皮膜を取り除く工程です。メッキ処理直前に行う最終の前処理になります。


ニッケルメッキは製品の外観向上や耐久性の向上に寄与し、自動車部品、電子機器、装飾品など多岐にわたる産業分野で利用されています。適切な前処理を行う事で、品質の安定が期待できます。



2. ニッケルメッキの利点と欠点

2.1 ニッケルメッキの利点

  1. 被メッキ物の金属表面が保護され、腐食や酸化から守られます。

  2. 表面硬度を向上させ、摩擦や損耗から製品を保護します。

  3. 電気機器や電子部品の導電性向上を向上させます。

  4. 見た目が綺麗にする事で装飾品や高級製品の付加価値を高めます。

これらの利点から、ニッケルメッキは広範な産業分野で利用され、製品の品質向上や長寿命化に寄与しています。


2.2 ニッケルメッキの欠点

  1. ニッケルメッキの製造や処理過程には環境への影響があり、有害な化学物質の使用や廃液の処理が問題とされています。

  2. 一部の人々がニッケルにアレルギー反応を示すことがあり、皮膚トラブルやアレルギー性皮膚炎の原因となる可能性があります。

  3. ニッケルメッキは他の表面処理法に比べて製造コストが高いことがあり、特に大量生産においては経済的な課題が生じることがあります。

  4. ニッケルメッキのプロセスにおいて、被メッキ物の形状や凹凸によってメッキの厚さが一様でなくなることがあり、均一なメッキ処理が難しい場合があります。

これらの欠点を考慮しつつ、製品の用途や環境への適用を検討することが重要です。



3. ニッケルメッキが適用されるさまざまな素材

ニッケルメッキはさまざまな素材に適用され、これらの素材に対して様々な利点をもたらします。以下は、ニッケルメッキが適用される素材の一部です。


  • 鉄や鋼材を腐食から保護し、耐摩耗性を向上させます。 これは自動車部品や機械部品で一般的な利用です。

  • 真鍮の表面にニッケルメッキを施すことで、美観を向上させ、耐食性を向上させます。真鍮製の装飾品やインテリアアイテムなどで利用されています。

  • アルミニウムの表面にも適用され、耐食性や外観向上に寄与します。 航空機や自転車などのアルミ部品に使用されることがあります。

  • 銅の表面に保護層が形成され、耐食性が向上します。 電子部品や通信機器などで使用されます。

  • ニッケルメッキは導電性があり、プラスチック製品に導電性を付与したり、装飾目的で使用されることがあります。

これらの素材に対するニッケルメッキは、それぞれの特性や用途に合わせて製品の品質向上や機能向上に寄与します。



4. ニッケルメッキ製品のメンテナンス方法や注意すべきポイント

ニッケルメッキ製品の適切なメンテナンスは、製品の美観や耐久性を維持するために重要です。一般的なニッケルメッキ製品のメンテナンス方法や注意すべきポイントをご紹介。


メッキ処理を施した製品の表面が汚れてしまう場合があるかと思いますが、ニッケルメッキ表面の汚れを取る場合は、表面に傷をつけないように、柔らかいクロスやスポンジを使用して汚れを拭き取ります。


洗剤を使用する場合には強酸性や強アルカリ性の洗剤は避け、中性の洗剤を用いて優しく洗浄します。洗浄後は水気をきれいな布で拭き取り、水滴や汚れの残留を防ぎます。


保管される場合にも直射日光や高温、湿度の高い場所を避けて保管いただく方が長期間メッキの品質が維持されます。


ニッケルメッキ皮膜が避けるべき環境としまして、酢やレモン汁は酸性が高く、これらの物質に触れるとメッキが劣化する可能性があるため、これらの環境でのご使用は避けてください。また、金属用のポリッシュ剤を使用して研磨したくなる場合もあるかと思いますが、メッキ皮膜の耐久性を低下させる原因となり得るため、メッキ技能士としてはお勧めしません。


これらのメンテナンス方法と注意点を守ることで、ニッケルメッキ製品の外観や性能を維持し、長い間メッキ皮膜の特性を維持することが可能です。



5.ニッケルメッキ分野の最新技術やトレンド

ニッケルメッキは今までも幅広い分野で利用されてきました。

無電解ニッケルメッキが出てきた事で更にニッケルメッキの需要は伸びています。


当社のトレンドではありますが、現行処理されておられるニッケルメッキを剥離除去し、

無電解ニッケルメッキで再処理して欲しいと言うご要望が増えております。

当社では、鉄素地上のニッケルメッキ、銅メッキ、亜鉛メッキ、クロムメッキなど

各種メッキの剥離処理対応が可能でございますのでお気軽にご相談下さい。



6. まとめ

本記事では、ニッケルメッキについて解説しました。

以下はそのまとめです。


ニッケルメッキの基礎知識

ニッケルメッキは金属製品の表面を耐食性や耐摩耗性向上のために保護し、美観を向上させるために使用される。

プロセスは脱脂洗浄、酸洗浄、活性化、そして酸性のニッケルめっき液中での電流通過を含む。


ニッケルメッキの利点と欠点

利点:金属表面の保護、表面硬度向上、導電性向上、装飾品や高級製品での重要な役割。

欠点:環境への影響、アレルギー反応可能性、製造コストの高さ、均一なメッキ処理の難しさ。


ニッケルメッキが適用される素材

鉄や鋼、真鍮、アルミニウム、銅、プラスチックなど、多岐にわたる素材に適用され、それぞれの特性や用途に合わせて品質向上や機能向上に寄与する。


ニッケルメッキ製品のメンテナンス方法

表面の汚れを柔らかいクロスやスポンジで拭き取り、中性の洗剤を用いて洗浄。

強酸性や強アルカリ性の洗剤や酢、レモン汁の使用は避ける。

保管時には直射日光や高温、湿度の高い場所を避ける。


ニッケルメッキ分野の最新技術やトレンド

無電解ニッケルメッキの登場により需要が増加。剥離除去と再処理の要望が増加している。



7. 専門家へのお問い合わせや相談

電気ニッケルメッキ、無電解ニッケルメッキ、無電解ニッケルホウ素(ニッケルボロン・Ni-B)などニッケルメッキの事なら株式会社コネクションへご相談ください。


当社のニッケルメッキは全てRoHS指令対応済みです。

特殊材料、微細部品などへのニッケルメッキ処理を得意としております。

全てのお問い合わせ、最短1営業日以内で対応いたします。

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【著者のプロフィール】

代表取締役

1996年、福井工業大学附属福井高等学校を卒業後、地元のメッキ専門業者に入社、 製造部門を4年経験後に技術部門へ異動になり、携帯電話の部品へのメッキ処理の試作から量産立ち上げに携わる。

30歳を目前に転職し別のメッキ専門業者に首席研究員して入社。 メッキ処理の新規開発や量産化、生産ラインの管理、ISO9001管理責任者などを担当。




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