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​電磁式膜厚計、渦電流式、蛍光X線式膜厚測定

膜厚測定方法

膜厚の測定方法には様々な方法があります。

​一般的な膜厚測定方法(電磁式、渦電流式、電解式試験法、蛍光X線式膜厚測定)をご紹介させて頂きます。

電磁式​(電磁誘導式膜厚計)

電磁式

下地が磁性体である必要があります。​​

低周波交流電磁石の入ったプローブの先端に磁性体を近づけると、磁石が磁性体をひきつけることに対する反作用(電磁誘導)がおき、2者間の距離のわずかな変化に対応して、2次コイルの電圧が変化します。この変化を利用して膜の厚さを測るものです。電磁式は、下地が鉄などの磁性金属の場合にのみ使用できます。非鉄金属(非磁性金属)が下地の場合は、渦電流を利用する、渦電流位相式膜厚計を使用します。

測定対象:磁性体(鉄、銅、フェライト系ステンレスなど)素材上の非磁性皮膜(メッキ、ペイント、樹脂膜など)

(注)下地が磁性体であることが条件となります。ブロープから磁性下地までの距離を測っているので、ブロープの密着度・膜の表面の粗さなどが測定に影響します。これを避けるには、実質非接触式の渦電流位相式や質量を測るベータ線式がおすすめです。​また、接触式でもセンサーをプローブ内に2点持っているタイプやプローブ接触面が大きい物を利用して平均化を図ることもできます。

渦電流式​(渦電流式膜厚計) 
ー DIN EN ISO 2360, ASTM B244準拠の方式 ー

膜厚計資料[渦電流式]

下地が導電性・非磁性金属である必要があります。

DIN EN ISO 2360, ASTM B244準拠の方式。高周波電界によって非磁性金属表面に誘起される渦電流の大きさと磁界・金属表面の距離(皮膜厚み)との電気的相関性を利用して、金属上の絶縁性皮膜の暑さを測るものです。

高周波交流(2MHz~)により交流磁界を発生させるコイルの入ったプローブを導電性非磁性金属表面に近づけると高周波交流の電流により金属表面に渦状の電流が発生します。渦電流は磁界を打ち消す方向に流れるので発信機からの電流は抵抗を受けます。その大きさは母材特性とブロープからの距離(膜厚)と相関性があるので膜厚に変換します。

測定対象:導電性非磁性金属(アルミ、銅、オーステナイト系ステンレスなど)素材上の絶縁性膜(塗膜、樹脂膜、アルマイトなど)や非磁性膜厚の測定

(注)下地が導電性・非磁性金属であり渦電流が起こせることが必要です。​ブロープから磁性下地までの距離を測っているので、ブロープの密着度・膜の表面の粗さなどが測定に影響します。

電解式試験方法(破壊式試験)

電解式試験方法_破壊式試験

測定面を陽極とし、電解液を入れるセルを陰極として電解を行う方法で、各種の金属に適した電解液で定電流電解によって一定面積を陽極的に溶解し、その溶解されるのに要する時間が厚さに比例することを応用してめっき厚さを測定する試験方法です。

 

​この試験方法は皮膜に損傷を与える破壊試験に属しますが、単層メッキ、多層メッキについても各皮膜の厚さを測定することができます。

蛍光X線式厚さ測定

蛍光X線式厚さ測定装置は、試料にX線を照射し、そこから発生する蛍光X線の強度を測定することで、試料表面の元素濃度や膜厚を分析する装置です。非破壊検査が可能で、μm程度の厚さの測定に適しています。

蛍光X線式厚さ測定装置は、以下の原理に基づいて動作します。

  1. 試料にX線を照射すると、試料中の元素によって異なるエネルギーの蛍光X線が放射されます。

  2. 蛍光X線を検出し、その強度を測定します。

  3. 蛍光X線の強度と元素濃度、膜厚の関係を用いて、膜厚を計算します。

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