メッキ皮膜の硬度は冶金学的に得られたものより硬くなることが知られています。
硬化の原因として析出金属の結晶粒子の微細化や、吸蔵水素、格子歪などが挙げられます。
光沢メッキ皮膜が無光沢より一般に硬いのは、光沢剤の添加によりメッキ皮膜の結晶粒が微細化されるためであり、クロムメッキ皮膜から水素を除去すると硬さが大幅に低下することなどからも裏付けられていますが、硬化の詳細なメカニズムについてはまだ十分に解明されていません。
硬質金属は耐摩耗性に優れているため、硬質メッキは機械部品等に多用されています。
硬質メッキとして最も多く用いられているのは、硬質クロムメッキで硬質クロムメッキを専業とする工場もありますが、硬質クロムメッキ皮膜でも耐摩耗性を確保するのが困難なケースも増えており、さらに高度の性能が要求されることが増えつつあります。
これらの需要を満たすため合金メッキや複合メッキ等により、より優れた耐摩耗性を有するメッキ皮膜が開発され実用化されるようになりました。
また、クロムメッキの分野でも従来の硬質クロムメッキ皮膜より硬い超硬質クロムメッキや作業性に優れた新しいメッキ浴が開発されています。
硬質クロムメッキ
硬質クロムメッキはその光沢、高い硬度と優れた耐摩耗性から装飾および工業用として永く使われてきました。
メッキ浴としてはサージェント浴やフッ化物浴が主に用いられてきましたが、HEEF-25(アトテックジャパン社製)やアンカー(マクダーミッド社製)等の商品名で呼ばれる高電流効率浴が発売され、Cr-C系の超硬質クロムメッキも実用化されています。
一方、6価クロムの有毒性が問題になるに従い、三価クロムメッキへの関心も集まり、この方面での開発も進んでいます。
高効率浴
前述のHEEF等の高効率浴は従来のクロムメッキより電流効率がかなり改善されたため、従来のクロムメッキより目的の膜厚に早く到達するようになりました。
高電流効率浴で得られるメッキ皮膜は光沢がよく、皮膜に微細なマイクロクラックを有するため耐食性に優れているのが特徴です。
この耐食性は研磨により飛躍的に向上するため、従来のクロムメッキの最大の弱点であった防食性が大幅に改善されました。このため自動車部品や産業機械等のメッキに広く採用されるようになりました。
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