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スズめっきの特徴や用途について。

更新日:20 時間前

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スズめっきは古くから活用されてきました。

スズは毒性が低いことから、さまざまな物品の表面処理に用いられた事例も多く残されています。古くからあるブリキのような材料もその一つです。

一方で、スズめっきの柔軟性や摺動性、はんだ付け性の高さも注目され、現在の新しいテクノロジーにも広く適用されています。

本記事では、あらためて注目されるスズめっきの特徴や用途、問題点なども含めてご紹介します。

御社でのスズめっきの活用のお役に立てれば幸いです。


■INDEX■

1.金属スズの特徴

2.スズめっきの特徴

  2-1 毒性の低さ

  2-2 柔軟性や摺動性

  2-3 優れたはんだ付け性

  2-4 その他の特性

3.スズめっきの用途

4.スズめっきの問題点

  4-1 ウイスカの発生

  4-2 その他の問題点

5.スズめっきの種類

  5-1 酸性浴とアルカリ浴

  5-2 光沢スズめっき

  5-3 合金めっき

6.まとめ



1.金属スズの特徴



スズは原子番号50、元素記号Snの物質です。

産出国はインドネシアやマレーシアなど東南アジア、中国、南米などです。

人類の歴史の中でも最も早い段階で使用されたとされる金属で、少なくともスズと銅の化合物である青銅を広く用いていた青銅器時代には、人間の生活の一部として馴染みを持たれていました。


スズは変色したり錆を発生したりしにくく、安定性の高い物質としても知られています。

加熱した際に溶け始める融点は他の金属と比べて非常に低いという性質も持っています。

鉛とスズの合金であるはんだなどもこの性質を利用した金属です。

また、スズ自体は非常に柔らかい物質でもあり、純度100%のスズの場合はすぐに傷ついたり変形したりしてしまいます。


鉄の表面にスズを処理したブリキはよく知られた存在ですが、このブリキはスズの耐食性などを利用したスズめっきの一種です。

缶詰缶やバケツなどでもブリキが古くから活用されている通り、金属としてのスズ同様、スズめっきも技術の世界の中で長い歴史を持つものです。



2.スズめっきの特徴

特徴ある金属であるスズを表面に処理するスズめっきは、さまざまな性質を持ち、広く活用されている技術です。その特徴をご紹介します。


2-1.毒性の低さ

スズめっきに用いる無機スズは人体に害のない物質です。そのため、鍋や食器、ボタンなどの日用品の表面処理にも使用することができます。

また、銀白色で見た目も美しく、装飾としての目的も果たすことができます。スズの毒性の低さは人間が長い歴史でスズを有効に活用してきた大きな理由の一つと言えます。


実は人工的に作られた有機スズにはいわゆる環境ホルモンとして人体に有害ですが、日用品のスズめっきに使用されるのは無害の無機スズですので、安心して使用して問題ありません。



2-2.柔軟性や摺動性

スズはとても柔らかい物質で、例えばスズめっきした材料をめっき後に変形させることも可能です。

このような性質から、物体表面の柔軟性や摺動性(摩擦が小さく潤滑しやすいということ)を増す目的で使用することができます。


表面が柔らかいことで、例えば冶具として用いるものをスズめっきした場合には、めっき部分がカバーしてくれ、本体を傷つけることなく使用できるなどのメリットに繋がります。

また、摺動性の高さは動く物同士が接する部分に使用すると有効です。

したがって、軸受部品のめっきなどにもスズめっきが活用されます。



2-3.優れたはんだ付け性

スズめっきのもう一つの代表的な特徴は融点の低さです。

低い温度でも溶けるというこの性質は、はんだ付け性が優れるということに繋がります。


従来、電子部品などにはスズと鉛の合金であるはんだめっきが用いられてきましたが、実ははんだには鉛が含まれていることが問題です。鉛は人体に有害な物質で、その使用が規制されているのです。

特にヨーロッパでは2003年に発効され、その後の環境規制の中心的な存在となっているRoHS指令で鉛の使用に厳しい制限がかかっている事から、はんだめっきは次第に使用されなくなってきています。


毒性の低いスズめっきであれば有害な物質を含むことがなく、はんだの代替品として使用されることも増えています。


2-4.その他の特性

前述のブリキや食器などの用途はスズめっきの耐食性も役割を果たします。

例えば鉄などに比べてもスズの耐食性は高く、単に表面の毒性が低いだけでなく、耐食性もあって初めて採用されている事例がほとんどです。

また、鉄鋼材を窒化処理して硬化させる際、窒化させたくない箇所をスズめっきすることがあり、窒化防止にも優れた性質を持っています。



3.スズめっきの用途



さまざまな特性を持つスズめっきは広い範囲で使用されます。

毒性がなく、耐食性もあることから、ブリキとして使用したり食器などにも活用されているのは既に述べたとおりです。


摺動性の高さを利用して、自動車や機械の軸受部品のめっきに活用されることもあります。

また、近年多く利用される性質ははんだ付け性です。

環境に優しいメッキであると同時に電気伝導性もあり、半導体部品やコネクタ部品などさまざまな電子機器部品に使用されています。


鉛規制が厳しくはんだめっきはもはや採用できない中、日々要求が高まる半導体部品などの需要においては、今や鉛フリーのスズめっきが救世主とも言える存在になっています。

スズめっきは人類の歴史の中で早い段階から活用され、スマートフォンなどが大活躍する現代でもなくてはならない技術として、常に存在し続けているのです。



4.スズめっきの問題点

4-1.ウイスカの発生



多岐にわたって活躍するスズめっきですが、使用にあたって注意すべき点がいくつかあります。

その中で最も大きな問題はウイスカの発生です。ウイスカとは、内部応力などが原因でスズの単結晶から生成されるヒゲ状の突起のことです。


電子部品や半導体部品などでは特に、ウイスカの対策をしておかないと、成長してショートさせてしまうといった問題を引き起こしてしまいます。

対策として、ウイスカは下地にニッケルめっきをしておくと発生を抑えることができます。

また、の加熱処理による対策も有効です。



4-2.その他の問題点

その他の問題点として、スズの特性が裏目に出てしまう状況もあります。

スズめっきはとても柔らかい皮膜ですので、ちょっとしたことで傷が付きやすいです。

鉄素材などでの防錆機能はスズめっきの利点の一つですが、欠陥などによって素材を完全に被覆していない状態になると、かえって錆の進行が進んでしなうという点も注意しておかなければなりません。


スズめっきは融点が低いため、高温下での使用には適していません。

もう一点、問題点を挙げるとすると、スズめっきは変色が問題になることがあります。

この変色を防止する方法はリン酸ナトリウム処理やクロメート処理などです。

ただし、これらの処理を行うとはんだ付け性が低下することがありますので、あくまで目的に応じて行うことをお勧めします。



5.スズめっきの種類

5-1.酸性浴とアルカリ浴



スズめっきのめっき浴には、酸性浴とアルカリ浴があります。

酸性浴は硫酸浴などが一般的で、めっき速度が速い、常温での処理が可能などの特徴があります。


近年は酸性浴から光沢性、はんだ付け性、耐食性に優れた光沢スズめっきが開発され、その使用が大きく拡大されています。光沢スズメッキについては後ほどご紹介します。


アルカリ浴はスズ酸塩浴があります。酸性浴と比べるとめっき速度が遅く、高温での処理となります。アルカリ浴では光沢スズめっきは処理できません。

なお、ピロリン酸塩浴などを用いた中性浴も使用されることがあります。


5-2.光沢スズめっき



前に述べた通り、酸性浴でのメッキにおいて、光沢スズメッキが開発され、現在は広く使用されています。

スズメッキはもともと無光沢でしたが、その当時はカドミウムメッキに立場を譲ってしまっていました。

光沢スズメッキが開発され、見た目の美しさに加えて、はんだ付け性、耐食性も向上したこと、カドミウムが公害物質として使用しにくくなったことなどから、一気に使用が広がりました。

また、光沢スズメッキは滑り性や耐摩耗性が無光沢のものと比べて向上し、機械部品の機能としては適しています。

見た目においても、無光沢スズメッキは傷などが目立ってしまうデメリットがあり、脱着を伴う接続部品などには光沢スズメッキを使用することが多いです。

もちろん、スズメッキの特徴である毒性の低さも健在で、食器や缶詰缶に使用することもできます。

弊社 株式会社コネクションでは、酸性浴の光沢スズメッキにて行わせていただいております。


5-3.合金メッキ



金属材料において、1種の元素のみから成るものを純金属、2種以上から成るものを合金といいます。

メッキにも合金から成る皮膜が存在し、これを合金メッキといいます。

スズメッキにも合金メッキがあります。

その代表的なものを特徴を交えてご紹介します。


・スズ-鉛合金メッキ

本記事でも既に出てきたはんだメッキのことです。

はんだ付け性も良く、ウイスカも発生しにくいことから、とても良いメッキのように思えますが、前述の通り、鉛が含まれることが環境面で大きなマイナスとなります。

したがって、最近では鉛フリーのスズメッキへと切り替えられています。


・スズ-銅合金メッキ

はんだ付け性が良好で、はんだメッキの代替として活用されています。

スズの含有量が10%程度だとブロンズメッキ、40%ほどになるとスペキュラム合金メッキという呼び方になります。

スペキュラム合金メッキは金属アレルギー対策としてニッケルメッキの代替でメガネ等の装飾に使われることもあります。


・スズ-銀合金メッキ

はんだメッキの代替として活用されます。

摺動性なども良く、コネクタ部品などに活用されることが多いです。


・スズ-ビスマス合金メッキ

これもはんだメッキの代替ですが、ビスマスが入ることでスズの再結晶化を抑え、ウイスカの発生を抑制してくれます。


・スズ-コバルト合金メッキ

淡いシルバー色をしていて、クロムメッキやステンレスに色調の似たメッキです。

耐食性や耐摩耗性にも優れており、変色もしません。

メガネなどの装飾に使用されることがあります。



6.まとめ

スズメッキについてその特徴や用途、問題点などを解説してきました。

以下本記事のまとめです。

  • スズメッキの特徴として毒性の低さがあり、古くから食器などにも用いられてきた。

  • スズメッキは柔軟性や摺動性に優れ、摺動性の高さから自動車や機械の軸受のメッキに用いられる。

  • スズメッキは融点が低く、はんだ付け性が良好なため、近年環境面の問題で使用が制限されるはんだメッキの代替としてとても有効である。

  • スズメッキのデメリットとしてウイスカの発生が挙げられるが、最近ではその抑制技術も発展し、対応可能である。

  • 昨今では、光沢性、はんだ付け性、耐食性が向上した光沢スズメッキの使用が広がっている。


弊社 株式会社コネクションでも添加剤を使用した浴をご用意して、スズメッキのウイスカ発生を抑制することが可能です。

酸性浴の光沢スズメッキにて対応させていただきますので、スズメッキをご検討の際は是非ご相談ください。



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