テフロン硬質アルマイト処理に限らず製造を行っておりますと不具合というものは発生致します。
これを出しては・・・と思いましたが表面処理にはこのような問題があり、原因としては何が考えられるかをお伝えさせて頂きます。
アルマイトとは
アルマイトとは、アルミニウムを陽極(+極)で電解処理する事で、人工的に酸化皮膜(アルミの酸化物)を生成させる表面処理の事をアルマイト処理と言います。
アルミニウムは、空気中で自然酸化しアルミニウム表面に酸化皮膜を形成します。
その酸化皮膜によってある程度の強度と耐食性を持つようになります。しかし、自然に形成される酸化皮膜は数ナノメートルと薄く、傷や腐食などがアルミ素地に達してしまうことも多いため、強度や耐食性を必要とする場合にはアルマイト処理が施されます。
アルマイト処理を施したアルミ製品は、耐摩耗性を必要とする自動車部品や航空機関連部品、シャフトやロールなどの機械部品などに広く用いられています。
硬質アルマイト処理は非常に硬く優れた特性を持った皮膜ですが、それ以上に優れた特性を必要とする場合があります。
その際に硬質アルマイトではなくテフロン硬質アルマイトなどの皮膜がございます。
ではテフロン硬質アルマイトとは??
テフロン硬質アルマイトとは、硬くて機械強度に優れた硬質アルマイトに、フッ素樹脂をアルマイト皮膜に生成された孔に含浸させた皮膜です。
皮膜は硬質アルマイトとフッ素樹脂の相乗効果を発揮させた高機能複合皮膜で、耐摩耗性向上・摺動性向上・かじり防止・スティックスリップの減少等の特長を持ちます。
また、電気絶縁性・離型性・耐食性等の特性を持たせる事が可能です。
色々優れた特性を持ったテフロン硬質アルマイトですが、形状により処理が上手くできない場合がございます。
テフロン硬質アルマイト不具合内容
今回発生しましたテフロン硬質アルマイトの不具合は色ムラです。

原因と対策は??
原因としましては止まりのネジ穴からの処理液の染み出しによる色むら(シミ)です。
アルマイト処理後の洗浄不足が原因と考えられます。
このような状態になりますと一度アルマイト皮膜を脱膜して再処理しないと修正ができません。
剥離を行う事は可能ですが、素材寸法が減寸する事、剥離することで素材が荒れる事から光沢や面荒さが悪くなります。

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